FP1級学科試験受検記

2024年6月某日。きっかけは妻の「FP2級受けようかな」という一言でした。

受検のきっかけ

税理士としてお客様と接していると、社会保険や年金など、税務会計以外の質問をいただくことがあります。繰上げ支給であったり、在職老齢年金であったり、高年齢雇用継続給付であったり、その他もろもろ。

すぐにお答えできないときにはいったん持ち帰って、後日お答えすることもあります。どこかで税務会計以外の幅広い知識を身につけないといけないなと感じていたところへ、妻のあの一言。

「じゃあ僕も受けようかな、税理士なので1級を」と言ったかどうかは忘れてしまいましたが、「2級を取ってもどうせ1級が欲しくなるんだろうな、自分の性格上。だったら最初から1級を受検したらいいんじゃないか」などと考えて、早速FP試験について調べ始めました。

試験の概要

FP1級の試験は学科試験と実技試験があり、学科試験合格後に実技試験を受験します。CFP認定者やFP養成コース修了者は学科試験が免除になるようですが、私はどちらにも該当しません。また、学科試験と実技試験の同日受検はできないので、FP1級合格までの最短ルートは、次の試験日9月8日の学科試験合格→2025年2月の実技試験に合格、ということになります。

昔々、FP3級だけなぜか取得していた私。2級をすっ飛ばして1級を受けられるのか?(受検資格的にも、私の能力的にも)

調べてみたところ、FP1級の学科試験は、

  • FP2級合格者で、1年以上の実務経験
  • 5年以上の実務経験
  • 金融渉外技能審査(旧金財FP)2級合格者で、1年以上の実務経験

のいずれかに該当すれば、受検することができるようです。私の場合には「5年以上の実務経験(税理士業務もOK)」があるため、とりあえず受検資格はありそうです。

ではあとは私の能力的な問題、すなわち、2級の知識がないのにいきなり1級の勉強ができるのか、ですが、「まあそこは努力と根性でなんとかなるだろう」という謎の自信と、できるだけ短期間で資格勉強を終わらせたいという思いもあり、いきなり1級の勉強を開始したのでした。

使用教材

勉強開始した時点で残り約3か月。使った教材は、以下の4点です。

  • 1級FP技能士(学科)合格テキスト(ビジネス教育出版社)
  • 合格トレーニング FP技能士1級(TAC出版)
  • 9月試験をあてるTAC直前予想模試 FP技能士1級(TAC出版)
  • 金融財政事情研究会公式サイトにあった過去問(2022年5月~2024年5月)
過去問は捨ててしまいました

まずTACの『合格トレーニング』を買ったのですが(税理士試験のときにも大変お世話になったTAC)、やっぱりテキストも必要だと思って、あとからビジネス教育出版社の『合格テキスト』を買いました。本当はテキストもTACでそろえた方がやりやすかったと思いますが、TACのテキストは6分冊になっていて、ボリュームも多いし、持ち運ぶのも大変そうだなと思って(結局ほとんど家で勉強していましたが)、ほどよくまとまっていそうなビジネス教育出版社のものにしたのでした。

これはこれで見やすかったかも

FP試験は、

  • A ライフプランニングと資金計画
  • B リスク管理
  • C 金融資産運用
  • D タックスプランニング
  • E 不動産
  • F 相続・事業承継

というふうに6分野に分かれていますが、この分野の分け方もTACとビジネス教育出版社で異なっています。実際ちょっとやりづらさはありましたが、トレーニングの解答・解説ページにテキストの該当ページを書き込んだりして、なんとかなりました。

私の勉強法

D(タックスプランニング)とF(相続・事業承継)以外、わからない問題の方が多い状態からのスタートでした。テキストを頭から読んでも覚えられないと思い、はじめのうちはひたすらトレーニングだけをやっていました。わからない問題はすぐ解答・解説を見て、テキストの該当箇所を見て、なんとか理解し、でも次見たときには忘れていて……の繰り返し。

そのうち、常に試験のことが頭から離れず、問題を解いていなければ不安で落ち着かない、真夜中にふと目が覚めそのまま眠れなくなり机に向かってしまう、鏡を見れば10歳ぐらい老けた自分の顔が映っている、というような状態に陥りました。

学科試験は基礎編と応用編があり、基礎編は主に4択問題、応用編は主に計算問題となっています。

基礎編は、4択のうち間違っているものはどこが間違っているか、正しくはどうなのかがわかるようになるまで繰り返しました。前日解いた問題を忘れないうちに次の日に見直すようにしていたので、繰り返し3周ほどトレーニングを解いたあたりで、体に染みついてきた感じがありました。

応用編は、はじめに計算方法さえ身につけてしまえば、あとは忘れないようにするだけ、といった感じでした。計算過程をずらずらノートに書いていくという作業は、不思議と楽しかったです。思えば税理士試験も計算問題の方が好きでした。

トレーニングのチェック欄には、

  • 自信をもって正解できたものには○
  • 正解できたけど理解があやふやなものには△
  • 間違えたものには×

を記入し、自分の苦手な問題が一目でわかるようにしました。

最後まで○がつかない問題もありました

試験日までに、トレーニングを6周、直前予想模試(3回分)を3周、過去問(7回分)を3周解きました。

私は書くのが好きな人

税理士試験と異なり、筆記用具はボールペンではなく鉛筆またはシャープペンでした。文具大好きな私ですが、シャープペンは未知の領域でした。何本もシャープペンを購入し、握り心地や書き味を確認し楽しみながら、勉強の苦痛を和らげる努力をしていました。

文具に癒しを求めて

ある日、ぼろぼろになったトレーニングが何ページかごそっと抜け落ちました。昔、法人税法の理論マスターという教材が同じ状態になったのを思い出し、合格に手が届いたような気がしました。

試験日・合格発表

そして試験日、9月8日。会場は国分寺の東京経済大学。

試験時間中、ひととおり解き終わってから、正解している自信のあるものだけを数えても合格基準(200点中120点以上)を超えていたので、安心して途中退出しました。帰宅後、ウェブサイトに掲載された模範解答で自己採点をしてみてもやはり合格基準を超えていたので、その日の夜以降は安らかに眠りにつくことができました。人間らしい生活を取り戻しました。

家族に「合格したと思う!」と伝えると、「まあそうでしょうね」といったような、特に驚きはない、みたいな反応をされ、こっちが驚きました。

約1か月半後、合格発表の日が訪れました。

自己採点結果とほぼ同じ点数でした

無事、学科試験に合格しました。前回2024年5月試験の合格率が16.95%とFP1級試験にしては高かったので、今回は下がるのかと思っていましたが、今回も15.95%と比較的高めだったようです。

この調子で2月の実技試験もがんばります。

  • URLをコピーしました!