さて、今日もコーヒーを淹れます。
ドリップ瞑想
電動コーヒーミルを使ってコーヒーメーカーでコーヒーを淹れていた頃もありましたが、最近はずっとハンドミルで豆を挽き、ハンドドリップで淹れています。
ドリップ中は、コーヒースケールに表示されている時間、重さ、ケトルの先から出るお湯の量など、いろいろなことに気を配らなければなりません。普段あれやこれやと常に考えごとをしている状態なので、ほかのことを考えず目の前のことだけに集中できるドリップという作業は、自分にとって瞑想のようで、ほっと穏やかな気持ちになれます。
ドリップレシピは無限にあって、気分によってお湯を注ぐタイミングを変えてみたりお湯の温度を変えてみたりと日々試行錯誤していますが、今日はバリスタ世界チャンピオンの粕谷哲さんの本『世界一の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー』に載っているレシピに忠実に淹れてみます。
ドリップレシピ
電気ケトルを使ってお湯を沸かします。浅煎りは高めの温度、深入りは低めの温度というように、焙煎度合いによってお湯の温度を変えるのですが、本日は浅煎りのものを使うので、本に載っている通り93℃で沸かします。
コーヒーの量:お湯の量=1:15となるようにきちんとはかります。300gのお湯を使うので、豆は20g。
コーヒー豆はLIGHT UP COFFEEというスペシャルティコーヒー専門店で買ったエチオピアの豆を使います。
本の指示通り粗めに挽いて、お湯で濡らしたフィルターに粉をセットします。粉の面がでこぼこにならないように、軽くゆすって平坦にならします。
ドリップは5回に分けて、それぞれ全体の20%ずつ注ぎます。300gの場合には60gずつ。
ドリップ開始と同時にスケールのスタートボタンを押して時間を測定します。
1投目60gを注ぎ、蒸らします。
45秒経ったら2投目60g、1分30秒経ったら3投目60g、2分10秒経ったら4投目60g、2分40秒経ったら5投目60gというタイミングでお湯を注いでいき、スタートから3分30秒後にドリッパーを外します。
サーバー内のコーヒーの濃度を均一にするため、カップに移す前にサーバーを回します。
カップはあらかじめお湯を注いであたためておき、注いだコーヒーがすぐに冷めないようにします。
忘れずにお湯を捨ててから、コーヒーをカップに注ぎます。
どんな豆挽きにも哲学がある
いただきます。
この粕谷さんのレシピは20%ずつお湯を注いでいくだけなので、簡単に覚えられて失敗も少なく、おすすめです。私もこのレシピを軸に、少しだけ変えてみたりしながら味の変化を楽しんでいます。
LIGHT UP COFFEEのコーヒー豆が好きで定期購入していますが、このお店で浅煎りのコーヒーの美味しさを教えてもらいました。はじめて飲んだときは、今まで飲んだことのあるどのコーヒーとも違っていて、「これがコーヒー?」と驚きました。今日のコーヒーも、とってもフルーティーで美味しいです。
サマセット・モームは「どんな髭剃りにも哲学がある」と書いている。どんなにつまらないことでも、日々続けていれば、そこには何かしらの観照のようなものが生まれるということなのだろう。
村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』
私は毎日髭を剃りませんが、コーヒー豆は一日に何回も挽いています。サマセット・モームにとっての髭剃りは、私にとってのコーヒーミルなのかもしれません。