いつも好きな音楽を聴きながら仕事をしています。サブスク全盛の時代ですが、あえてレコードやCDで音楽を聴くことが多いです。
NO VINYL, NO LIFE.
レコードの場合、20~30分に1回レコード盤をひっくり返す必要があります。やや面倒な気もしますが、気分転換になるし、健康にもいいのです。
基本的に座って仕事をしていますが、集中していると何時間も座りっぱなしになってしまいます。これが体にとってものすごく危険で、将来の死亡リスクが上がるらしいです。さらに私の場合、長年の税理士試験の勉強のせいで腰が壊れているので、本当に気をつけないといけません。
「NO VINYL, NO LIFE.」と書かれたタワーレコードのポスターが数年前にありましたが、この言葉は私にとって本当にその通りで、レコードが私の寿命を延ばしてくれている、そういっても過言ではありません。ありがたい。
それでは、2024年10月によく聴いたレコード・CDを紹介いたします。
The Velvet Underground & Nico – The Velvet Underground & Nico
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)は、1964年に結成されたアメリカのバンドです。「ヴェルヴェッツ」という略称で親しまれています。
本作『The Velvet Underground & Nico』は、1967年発表のデビュー・アルバムです。当時はあまり売れなかったそうです。ジャケットがとっても有名ですね。「PEEL SLOWLY AND SEE」と書かれていますが、もったいなくて剥がせません。きっとこれから先も剥がすことはないでしょう。
プロデューサーはアンディ・ウォーホル。バンド名ではなくプロデューサー名がジャケットに書かれているという、なんとも珍しいアルバムです。このアルバムのみ、バンドメンバーに加えてニコという女性が3曲で歌っています。アンディ・ウォーホルの依頼らしいです。
私が持っている『レコード・コレクターズ10月増刊号 ロック・アルバム200』という本の「60-90年代のロック・アルバム200」というランキングでは、このアルバムが2位でした。
生々しいサウンドで、時に暴力的ともいえる瞬間もあり、とても仕事中のBGMにはそぐわないような気もしますが、なぜかついつい手に取ってしまうアルバムです。びくびくしながら仕事をしています。
Sunday Morning(邦題:日曜の朝)
お気に入りの一曲は、「Sunday Morning」。イントロから流れる可愛らしいチェレスタの響きと優しく穏やかなルー・リードの歌声。それなのにどうしてこんなにも陰鬱なんでしょうか。
Pink Floyd – A Foot in the Door: The Best of Pink Floyd(邦題:百花繚乱~ベスト・オブ・ピンク・フロイド~)
ピンク・フロイド(Pink Floyd)は、1965年に結成されたイギリスのバンドです。キング・クリムゾン、EL&P、イエスとともに「4大プログレバンド」といわれています(ジェネシスを加えて「5大プログレバンド」ということもあるそうです)。
本作『A Foot in the Door: The Best of Pink Floyd』は、2011年発表のメンバー公認ベスト・アルバムです。1967年から1994年までの作品の中から選曲されています。
See Emily Play
「See Emily Play」というオリジナル・アルバム未収録の曲があるのですが、この曲が聴きたいときにこのアルバムを手に取ります。デビュー後すぐにバンドを脱退してしまった初代リーダーのシド・バレットが在籍していた頃の曲で、のちのプログレッシブ・ロックの時代の曲と比べポップな曲です。「There is no other day」の部分はついつい口ずさんでしまいます。
まったく関係ありませんが、シド・バレットは私と誕生日が同じで、なんだかうれしいです。今年公開されたシド・バレットの映画も観に行きました。
Smashing Pumpkins – Adore
ハロウィンで世の中がかぼちゃで溢れていたからでしょうか、いやそんなことは関係ないと思いますが、10月はスマッシング・パンプキンズ(Smashing Pumpkins)をよく聴いていました。
スマッシング・パンプキンズは、1988年に結成されたアメリカのバンドです。2000年に一度解散しましたが、2006年に再結成し、現在も活動中です。
本作『Adore』は、1998年発表の4枚目のアルバムです。ドラマーのジミー・チェンバレンが脱退していた期間中に制作されたアルバムのため、ドラムは打ち込みで、全体的に穏やかな雰囲気です。ほかのアルバムにあるような派手で激しい曲はないので、人によってはぱっとしない印象があるかもしれません。セールス的にも振るわなかったそうですし。
私はビリー・コーガンの書く美しいメロディが好きなので、このアルバムはノイジーな成分が薄い分、歌が際立っていて好きな作品です。
Crestfallen
お気に入りの一曲は「Crestfallen」です。ピアノ主体のしっとりとした、物悲しい雰囲気の曲です。最後の「Who am I?」のリフレインに胸が苦しくなります。
おわりに
10月は60年代から90年代までのいろんな年代のロックを聴いていました。
最近も新しい音楽を聴いてはいますが、中高生のころに聴いていた音楽は、体の深いところにまで染みついているようです。そのころに見ていた景色、感じていた思いと一緒に。自分という人間の一部を形作っているのだと思います。